LeCENT(レセント)とは その5

LeCENT(レセント)はカシミヤ、麻、海島綿、シルクなど天然素材を使った高級ニットのブランドです。

詳しくはホームページをご覧ください。林田株式会社|LeCENT (e-hayashida.co.jp)

 

さて、LeCENT(レセント)公式オンラインストア オープンを機に”LeCENT(レセント)とは何か”、をご紹介する その5、今回は前回のつづき、レセントの代表的な素材、カシミヤについてです。

 

原料の希少性ゆえにカシミヤ製品が高額になることはお判りいただけたと思います。しかし、近年カシミヤは衣料品量販店でも販売されるようになり、同じカシミヤと言っても様々な価格の商品が売られる時代になりました。そこで今回は、LeCENT(レセント)のカシミヤは他社製品と何が違うのか、についてご紹介します。

※製造方法に関しては企業秘密の部分もあり、ここで公開できるのはその一部にとどまりますことをご容赦願います。

 

1.原料の違い

長年取引関係のあるカシミヤ専業紡績の会社から、一般的なカシミヤ紡績会社が使用するものより、質の高い原料を使った糸を購入しています。

この原料は、「スーパーホワイト」と呼ばれる、非常に白度の高い原料で、

平均繊維長30mm以上、繊度(糸の太さ)16.5~16.8ミクロン、刺毛および夾雑物等含有率0.5%未満、という優れたものであり、

また、紡績後の糸の物性は、洗濯堅牢度、乾摩擦堅牢度、湿摩擦堅牢度すべてが4~5級(5級が最高、3級以上が合格)、耐光堅牢度3級となっています。

さらに糸幅ムラ、糸均整度(U%)、糸摩擦係数等の数値において、いずれも中国を代表する3社の紡績糸よりも優れ、欧州の代表的高級カシミヤ紡績糸メーカーに匹敵するものであり、特に糸伸度については欧州メーカーをも上回る、ずば抜けて高い数値を誇っています。糸伸度の良さには糸の撚糸方法が深く関係しています。上撚り、下撚りの回数とそれらのバランスが他社の使用する糸とは異なります。

 

2.染色の違い

またずば抜けて高い糸伸度は、独特の染色方法にも起因しています。当社が使用している糸は、「低温染色法」によって染色されています。ふつうは堅牢度を上げようと思えば高い染色温度を必要としますが、カシミヤのデリケートな繊維は損傷し風合いが低化します。損傷を受けたカシミヤ繊維はしなやかさに欠け、カサツキが生じ、伸度が少ない、切れやすく、ぬめり感のない糸になってしまいます。当社の採用している低温染色法は、堅牢度を下げずに低温で染色する画期的な染色方法です。

 

3.編み方の違い

このような優れた原料を使用して、田辺工場の熟練職人が編みたてた編地は、編地判定試験の結果、ヌメリ感、腰(ハリ、弾力性)、ボリューム感、目面の均一性の各点において中国メーカー3社、国内3社、欧州3社、合計9社中総合得点で最高点を獲得しました。田辺工場の熟練職人が編む編地は、非常に度目が詰んで、抑制された縮絨が施されているために、型崩れしにくく、ピリングの発生が少なく、耐久性にも優れています。

 

少し専門的になりすぎましたが、ご紹介したLeCENTのカシミヤの特長は、お客様から『良いもの』と評価していただける理由となっています。高い値段であるのには理由があります。お客様にその理由をご説明し、そしてご理解をいただき、ぜひ「良い買い物をした」と、満足していただきたいと思います。